男性が髷を結うようになったのは戦国時代の兜を被ったときに発生する熱を逃がすために月代(さかやき)を剃っていました。そうすることで兜と頭の隙間ができることで熱を逃したことから広がりました。
今の時代から見ると変わっていると思ってしまう江戸時代の髪の文化は生まれた。江戸時代の平和はこの頭髪に様々な文化を誕生させていく。
男性の髷は職業や年齢によって様々な変化を見せていくが、それ以上に女性の髪は様々な工夫が施され芸術的になっていく。時代劇では一辺倒な髪型しか出てこないが、時代によっての流行がある。
この流行は江戸の時代が続くほどに髪型は整理されていき、髪の毛を束ねる形から髪を使って様々な形の髷が生まる。
男性は髷はアップにしたりすることはほぼなく、自前の髪の毛で足りるが女性の髪の毛を結うとボリュームの足りないところが出る人もいることから部分的にかつらやウイッグのように毛の短いとことに”かもじ”とよばれる毛を足すことで髪の毛を整えていた。
かもじを作るために髪の毛を集める仕事
つけ毛やかつらというアイテムは古い時代からありました。そのために現代なら化学繊維を使用した合成の毛なども使用されていますが、昔はそのような便利なものはなく、人間の毛や動物の毛が使用されました。
そこで町を回って女性の切った髪や抜けた髪を集めていた”おちゃない”と呼ばれる商売がありました。名前の由来は「落ちは無いか」と掛け声をかけながら町を歩いていたことからとからついたと言われています。
この仕事は儲かる仕事ではないために女性が多く、肉体労働をができる男性はあまりやりませんでした。
集めた髪の毛の量がまとまると毛屋に売り、買い取った毛を使って女性の髪の毛のウイッグのように髪の毛のボリュームを見せるための”かもじ”を作りました。